息を吸いたいのに、離してくれない。


翔輝の服をきゅって握る。


すると、ようやく翔輝は離してくれた。


「も……また倒れちゃうよ……?」


「うん。そう思って離した。

 続きは家でしよーな」


意地悪に、でも優しく笑う翔輝。


きゅんってして、心臓がバクバクする。


翔輝といてたら死んじゃいそう。


呼吸困難と、きゅん死に。


「バカ。」


私はそう言って、笑った。