そして、小学校4年のとき、


たまたま聖歌隊を見に来たどこかの事務所の人が、


『君には才能がある。
 
 是非事務所に入って、歌手を目指さないか』


って言ってきた。


嬉しかった。ほんと純粋に嬉しかった。


やっぱり私は歌が上手いんだって思ったし、


なりたかった歌手になれるんだって思った。


両親もすぐに許可してくれて、私は事務所に入った。


今までみたいに好き勝手に歌うんじゃなくて、


しっかりボイトレして自分の歌声をさらに高めた。


そうして、私のデビューする日を迎えた。


……それが、小学校5年のとき。


あの、一生忘れられない、あの日。