「なんだか、ドラマみたいだったよね~」


ムフフという笑い方をする麻衣ちゃん。


「終わったと思うと、寂しいなあ」


しょんぼりする智ちゃん。


「てか、幸望のバンド最高だったね!」


ハルがそう言う。


え、ほんとうに!?!?


「うんうん!

 最後のアメージング・グレースは感動した」


「あ、朱里が人のこと褒めるとか珍しい」


「なによハル!!」


「だって本当のこと~」


ハルが言うように、朱里が人のことを褒めるのは


めったにない。


そんな朱里に褒められるとか、嬉しいよ!!


「ありがとう♪」


自然と笑顔になる。


やっぱり、歌ってよかった。