「あ、長谷川先輩と彼女だ」


私の視線に気がついた朱里がそう言う。


「彼女!?」


「幸望!しーっ!」


あ、危ない。


思わず大声を出してしまった。


朱里の話によると、彼女さんは私たちの1個下。


要するに、みっくん先輩の2個下。


学校見学の時に先輩に一目惚れして、おっかけしたんだって。


すごいパワーだよね。


この高校、そんなに簡単に入れる所じゃないのに……