私の言葉に笑い出す先輩たち。


「俺らいたって、幸望りんの声聞こえるよ?」


亮二先輩が言う。


「幸望ちゃんの声、よくとおるしね」


と言う奏多先輩。


「それに、聞かせるために歌うんだろ」


翔先輩の言葉は、普段話さないだけあって


すごく重みがある。


「………幸望ちゃんは、幸せを届けるために、

 歌うんでしょ?」


優しく笑うみっくん先輩。


そんな先輩の笑顔に、言葉に。


胸がぎゅっとしめつけられる。


「はい…!」


私が笑顔で答えると、先輩たちも笑顔で頷いてくれた。


学園祭まで、がんばって練習しよ!!