ん? 珍しく声が止む。 どうしたんだろうと思って振り向くと、 真面目な顔でこっちを見てる。 え、何? 「美穂」 一歩、海斗が私に近づく。 「な、何?」 今までにない雰囲気でびくっとする。 「なんでいつも無視すんの?」 また一歩近づく。 「えっ、そういうわけじゃ…」 「してるでしょ、無視」 う…… 「なんで?」 「だってふざけてるでしょ」 「ふざけてねーし」 また一歩。 だんだん私と海斗との距離が近くなってくる。 って、何この展開?! 周りの人も歩きながらちらちらとこっち見てるし…