シャツ越しに体温が、鼓動が伝わる。

…抱きしめ、られてる…。。

あったかい。

緊張がいつの間にかほぐれ、幸せな気分になっていた。もう、なんでもいい。私は伝えることも忘れて目を閉じた。

このまま時間なんて止まってしまえばいいのに。

「……俺、風音が好きだ」

声が聞こえてきて目を見開くけど、視界の全てが白いシャツで占められている。