音楽棟の職員室前に先輩と光貴君がいた。

さあ私、どうする。

無視、はなんかね、意識してるみたいだし、と思って、白々しく挨拶することにした。光貴君もいるんだし。

私が挨拶する前に光貴君がこちらに気づいて手を上げた。私は会釈で返した。

桜田先輩もその光貴君の素振りを見てこいらに気づく。