何も言える立場じゃない。足が地面にくくりつけられてるみたいに重い。

先輩はそんな私を見捨てるようにポケットに手を突っ込んで歩き出す。

嫌い………………………

先輩の後ろ姿をただ見送った。あの隣に並んで歩いていたのにね。

ひゅうっと背後から冷たい風が吹く。私の身体の周りだけ避けて通っているように思えた。