私がダンボールを持ち、立ち上がった時、職員室の扉が開く音がした。
それと同時に主任の弾んだような声。

「あら!桜田君じゃない!」

………え?
やだ、どうしよう、何この状況…
てかなんでいるの、しかもこんな時間に…
私は振り向くことができなかった。

「ちょうど良かった、手伝ってちょうだい、これ運ぶの」
「…は?」
聞き慣れた声。