「入って」
先輩が扉を開けた。
「どうも………」

私は桜田先輩と練習室に入った。
「死の舞踏」の合わせをするため。
昨日すごく頑張った。あなたのせいで私はどれだけ追い詰められたか。
でもまだ6割型しか弾けていない。

2台のピアノが並んでいる練習室。

先輩は黙って手前のピアノで準備し始めたので、私は奥のピアノに回って準備した。