どっちにしろ、もうめんどくさい。
でも好きって気持ちが消えない。

「ちょっと、トイレ行ってくるね」
「んー」

松原の言ってたことが、全部嘘かもしれない。でも、もしかしたら全部本当かもしれない。
その賭けを背負って恋するのは正直きつい。

私の前方から見慣れた人が歩いてくる。私はどうしていいかわからず、一方的に意識してしまって咄嗟に俯いた。今は、会いたいかって聞かれると、微妙。