「おいちょっとは急げよ、もうチャイム鳴るぞ」
「周り見ろ周り、みんな急いどるぞー」

先生方を通り過ぎると桜田先輩は私の方を見て言った。
「…俺ら遅刻?」

知らない。
と言おうとしたらチャイムが鳴った。
「うわ、走ろーよ」
「嫌だ」
チャイムが鳴ってるのにポケットに手を突っ込んだまま走る気のない先輩。なまけもの…。