「どっから来てんの、お前…」
缶のコーヒーを手にして、怪訝な目でスカートを払う私を見る先輩。

「いや…めんどくさいから近道しようと思って」
「はあ…さすが」

そう言って相変わらず私に構わず歩き出す先輩。

「寒いね」
ガードレールを跨いだため少し崩れたコートを整えて先輩の隣に並んで歩く。
先輩は、手にしている缶コーヒーを私に差し出した。

「…飲む?」