「私のこと…怒ってないの?」
先輩は一瞬驚いた顔をしてこちらを向いた。でもすぐ普通に戻って、
「別に」

別に、って……

「……………」
私がわざと黙ると、先輩はちらっと私のことを見て、ポケットに手を突っ込んで言った。

「…俺を嫌う理由を言え。黙ってあの態度は意味わかんねぇしイライラする」