「何弾くの?」
「ベートーヴェンのソナタ17番…」
「あーはいはい、それね」

こうして喋りながら歩いてても、向こうから歩いてこないかなとか、どこかに立ってないかなとか…
気まずいはずなのに、居たとしてもスルーしてまた嫌な気持ちが増すだけなのに。

全然学習しない。ほんの少しの可能性を信じていつまでたっても懲りない自分がいた。