「先輩!」
私は小走りで先輩の元に追いついた。先輩も立ち止まって待つ。

「さっきの……行きませんか?」

告白する時みたいに顔が熱くなって、思わずしたを向いた。
そんなことにも気づかず平然した様子の桜田先輩。

「…いつだっけ」
「24日…」

少し考えて先輩は答えた。
「あー……ごめん、俺演奏頼まれてるんだ、その日」