今から東京へ向かう。
指定席の切符を受け取り、新幹線に乗る。

「切符、預かろうか?」
「あ、じゃあ…」
私は差し出された大きな掌に切符を乗せた。
本当に気がまわるしよく気遣ってくれるよね。光貴君といると安心出来る。つい気が抜けてしまう。頼れるお兄さん的存在で。

桜田先輩は…

…だめだ、なんで桜田先輩が出てくるんだろ。私は光貴君を見た。