目の前に立ちはだかる重い扉。私は制服のスカートをぎゅっと握りしめた。

ふぅっと息を吐いて、2回ノックをする。
私は決心し、扉をそぅっと開けた。

「あら夏木さん」

椅子に座って何かの楽譜を広げながら、微妙な笑いをこちらにむける先生。

「…こんにちは…」

今からまた緊張のひとときがはじまる。毎週のこの時間。