「…あ、ありがとう。」
葉君はあたしの指に指輪をはめた。
誕生日なんて、忘れていた。
今日は、あたしの誕生日だった。
オレンジの夕日にてらされ、
指輪のうえの石が輝く。
葉君はにこにこしてあたし
を見つめている。
「どういう事?」
葉「俺と美月は、亜美のプレゼントを
選んでたんだよ。
忙しかったのは、それ買う金集め。
バイトだ。」
「……そう…なの?」
葉「ああ。」
葉君はコクリと頷く。
「浮気じゃないのね?」
葉「亜美より愛してる奴なんか
いない。」
「…うん。」
葉「本当はさ、今日、レストランにでも
誘おうと思ってたんだ。」
「え?」
葉「だけど、亜美に無視されるし、
このまま誘うのは無理だったから。」
「違う日にしようと思って?」
葉「だから、言えなかった。ごめん。」
「…。っううん。あたしの方だよ。
あたしが早とちりで…
浮気…とか、するわけないのにね。
あたし、彼女失格。



