「じゃ、これ、買うか!」

「え、あたし5000円も持ってないよっ!」

あたしはタグをみながら溜息をついた。
あの母親は自分の財布のなかみを墓場まで持って行くか自分のために使い切る!
あたしのお小遣い増やせってのに!


「俺が買ってあげるから…
そんなに怖い顔しないで?」

あれ、そんな顔してた?!

「本当に?すっごく嬉しい! ありがとう!」

蓮君からの、プレゼント。
大事にしないと!

「…そんなに嬉しい?」

「うん、ほんとに!
私、夢見てるみたいだよ。」

「…可愛い」

「え?」
またすごいことさらっと言われた。

「俺、そんなに喜ばれたの初めて。」
蓮君が嬉しそうだ。

私で楽しんでもらえたら、
私も嬉しい。