唯に…唯には教えておこう。

携帯を手にとった。

「……もしもし?あのね、聞いてほしいことがあるの。
信じられないようなことなんだけど…」

「ん?なに?言ってごらん?」

「唯がこの前言ってた、願いが叶う薬あるでしょ?あれが、本当にあって、私飲んだの。」

「またまたーハナはそんなこと言って~」

「でね、これから24時間後には声と、記憶を失うの。」

「…本気…?」

「うん、それで、唯にだけは、話しておこうと思って。」

「マジなんだ…」

「私が記憶と声がなくなった後、きっと助けてくれるだろうって書いてあったの。
だから…お願いします、私を助けてほしいの」

「もちろん。誰にも言わない方がいいんだよね?」

「うん。ごめんね、ありがとう。」