「やっ…っ!!離してっ…‼」 「生きてたんだ!俺、美幸が居ないなんて信じらんなくて…でも、生きてた!」 どうやら、この男性が私と美幸を間違えているらしいと分かって、私は少し落ち着いた。 「あのっ。ちょっと離してください。私は、美幸じゃなくて幸奈です。双子の、姉です」 男性の身体を両腕で押し返しながら、なんとかそれを伝えると、男性の腕の力が抜けた。 「え…?お姉、さ、ん?」 「はい。一卵性なので同じ顔なんですが、私は姉です。……美幸は……美幸はもう…」