パチッ、パチッと、机の上にある山積みのプリントをまとめる二つのホチキスの音だけが教室に響いて。 「一人で終わらせられると思う?」 「でも…」 「こんな雑用、引き受ける青木が悪い」 毒を吐きながらも、目が合うと意地悪く微笑む近藤くん。 …心臓が、破裂するかも。 「…ですよね」 「青木は、お人好しすぎるんだよ」 ピシャリと言い放たれて、肩をすくめた。