愛菜「ゆ……い……?」

今すぐ愛菜を抱き締めたい。

けど、その役目は僕じゃない。

悔しいけど……………。

僕は今、気付いたフリをして愛菜の方を見る。

すごく冷たい目で。

愛菜「ど……ゆこと?」

愛菜の声は震えている。

由衣「見てて分からない?」

僕は喧嘩をしているときみたいに低く冷たい声を出す。