いつも同じ空の下で



突然声がして、体を思いっきり後ろから掴まれた

その勢いで、ドスっと地面に背中から落ちた




「何考えてんのよ!! ジュリッ!! そんな事してなんになんのよ!!」




真っ暗な世界に浮かんだのは、大きな瞳から涙を流しているユウキだった




「離して!! ヨシキがいないこの世界で生きてたって意味ないのよっ!!!」




私達の見ていた幸せ達は光を無くした

光り輝いてた人生も、今は真っ暗だ

そんな世界にいて

なんになるの




私の腕を必死に掴んでいるユウキ

すると





パァン!!!





公園の中に空気を切る様な音が響いた


真っ赤な顔をしてワナワナと唇を震わすユウキ

私の頬が熱を持って、ジンジンと痛み出した




「死んだからってヨシキに会えるわけないじゃない!! あんたは生きるの!! ヨシキの分まで生きるのよっ!!」




そう言って、私に抱きついて泣き崩れるユウキ




―――あぁ・・これは夢じゃないんだ



頬の痛みが、それを教えてくれている




小指についている赤い糸の先には

もうヨシキはいない



約束した、この場所にも

ヨシキはもう来ない




桜を一緒に見る事も

花火を一緒に見る事も

一緒にサンドイッチを食べる事も

クリスマスプレゼントをもらう事も



一緒に笑う事も

手を繋ぐ事も

喧嘩する事も

キスする事も

名前を呼ばれる事も




もうない




――ヨシキは、もういない