いつも同じ空の下で




狂ってしまいそうだった



この世にヨシキがいない


イギリスに行っても

ヨシキの高校に行っても

アドレスを交換した公園にも

ヨシキの家にも

待ち合わせした駅にも




どこを探しても、もういない




私を呼ぶ声も

笑顔も

広い胸も

シトラスの香りも

抱きしめてくれる腕も

真っ直ぐに私を見つめる透き通った瞳も





もう、どこにもない