「――ヨシキ。私、約束がほしい」
静寂の中、今にも震えそうな声でそう呟いた
ヨシキは今日まで『待っていてほしい』とは決して言わなかった
1度別れを告げた時も、私を縛る事はできない。
そう言った
でも私は〝約束″が欲しい
その言葉を糧にしていきたかった
この先の4年間を――
黙り込むヨシキ
それでも、しばらくの沈黙の後、抱きしめていた腕を緩めて私を自分の方に向かせた
「――待っていてとは言えない。昔言った様に4年というジュリの人生を縛る事はできない」
「――」
「でも・・・」
苦しそうに声を詰まらせるヨシキ
その姿を、じっと見つめた
「4年後・・・俺達2人に、どんな事があっても。もし、お互いの心が離れてしまっても・・・必ずここで、もう1度会おう」
真っ直ぐに告げられた言葉
透き通った瞳に私が映っている
「例えどんな事があっても、必ずここで会おう」
力強くそう言うヨシキの手をギュッと握る
離れたくない。
今も尚思う思いを胸に抱いたまま
「うん、必ずここで会おうね。一緒に・・・・桜・・・見ようねっ」
震える声でそう言い終わった瞬間、ヨシキに抱きしめられた
強く強く
息ができない程に



