「あのっ! 怒りますよ!」
ジタバタ暴れる私を、より一層強く抱きしめた星野さんにそう言う
すると
「好きだ」
突然告げられた予想もしてなかった星野さんの言葉に動きが止まる
今…何って?
「好きなんだ。お前の事が」
そう言うと、抱きしめていた腕を緩めて、じっと私の顔を見つめる星野さん
真剣な顔のの瞳に、困惑する私の顔が映る
「どういう・・・」
完全頭の中はパニック状態だった
星野さんが私の事好き?
あの星野さんが?
真っ暗な夜空の下、星野さんの瞳が私を捕らえて離さない
まるで魔法にかかった様に動かない体
「俺を選んで」
「――」
「アイツの所に行くな」
どこか苦しそうに言葉を落とす星野さん
何もかも取り込む真っ黒の瞳
温かい黒
星野さんと一緒にいると心が温かくなる
不器用だけど温かい言葉
たまに見せる笑顔
私の涙を拭く優しい手
「ゆっくりでいい」と言った言葉
星野さんの存在は私の重たかった心を軽くしてくれた
素直になれた
でも―――



