いつも同じ空の下で



4歳ぐらいしか変わらないのに、大学生って大人に見える・・・

そんな姿に、思わずポーっと見惚れていると




「乗って」




淡白にそう言って、自分は運転席へと入って行った


私も慌てて車の後部座席に飛び乗った

勢いよくドアを閉めると、星野さんが振り返って私をじっと見つめた




「――なんで後ろ?」

「え?」

「なんで後ろ?」



いつものポーカーフェイスでそう問いかけてくる星野さん

その言葉にキョトンとする



え!? ダメなの? 後ろ

って事は、助手席に座れってこと!?



親の車しか乗った事のない私は、いつものクセで後部座席に乗っていた

でも、あんなかっこいい星野さんの隣に座れる程、まだ心の準備ができていないよっ

緊張なのか恥ずかしいのかで顔が火照っていくのが分かる




「いや・・・私ここで大丈夫です」




そう言って、まるで風船が縮む様にシュルシュルと小さくなった

そんな私を星野さんはしばらく無言で見つめていたけど



「そ」




しばらくして、素っ気なく答えた星野さんは前を向いてエンジンをかけだした



私、こういう所が星野さんを怒らせてるのかな?

なんていうか、ハッキリしない所とか