いつも同じ空の下で



文化祭のあの日から、私はヨシキに裏切られた様な気持ちで、悲しさと怒りが混ざっていた



こんなの筋違いだって分かってる

私から別れを切り出したんだから、そんな事に口出しできる権利なんてない



私とはもう別れたんだから、誰と付き合おうが勝手だけど

でも、別れて半年も経たないうちに彼女を作るってどうなの!?


それだけ、私の事は本気じゃなかったんだ



それならもういいっ!!

こっちから願いさげだ―――っ










「ジュリ、聞いてる?」



グラウンドで走る陸上部を眺めながら、ボーっとしていた私はユウキの言葉で我に返った




「ごめん、なぁに?」

「だーかーらー、ここのスポーツ店でバイトしない?」



少し拗ねているユウキが指さした無料広告雑誌を見る

ユウキが指さした先には、スポーツ店でのアルバイト募集の要項が書かれていた



「スポーツ店って言っても、うちらはレジ打ちだろうけど。うちバイトって初めてだからさ、1人だと心細いし一緒にしない?」



そう言ってユウキが大きな目をキラキラとさせている


バイトか・・・・

受験を控えてるとはいえ、地元の大学なんて簡単に入れる

部活を辞めてから、遊ぶ時間が増えてきてお金が欲しいと思ってたのは事実

社会勉強も兼ねて、してみよっかなぁ




「うん、いいよ。そこいつもサポーターとかジャージとか買ってた店だよね」

「そうそう。中学から通ってるし、なんか知ってる店の方がいいかなぁ~と思って」



ウキウキした様子のユウキは早速電話してみる! と言って電話をかけだしている

その様子をぼんやりと見つめた