――別れよう
その言葉を聞いただけで、心臓を握り潰された気持ちだった
息がでいない
世界が音を失って
目の前が真っ暗になる
「私の幸せは、ヨシキといる事だよ?」
思わず立ち上がってヨシキに詰め寄った
それでもヨシキは、表情を崩す事なく
じっと私を見つめる
「でも俺はいなくなる。側にいてやれない」
「じゃぁ、別れたいって事? 私は・・・お荷物なの?」
「そんな事言ってるんじゃない」
取り乱している私を、落ち着かせ様とするヨシキ
涙を散らす私を、ただ真っ直ぐに見つめる
まるで、何を考えているか分からない
今の私にとって、そのヨシキの行動、言動すべてが
どうやったら私が諦めてくれるか探っている様に見えた



