「いらっしゃいませ。お一人様ですか?」
店に入った途端、女性のウエイターがニコニコと私に近寄ってきた
そんな姿に目もくれず、スタスタと店の中に進んでいく
「人を探してるんです」
「え、あの? お客様?」
ウエイターが困った様に私の後ろについてくる
店の中は時間帯もあってか、女性客が2人いるだけだった
ズンズンと店内を進む私を、何事かと見ている
すると、女性のウエイターの声を聞きつけて、店の奥から例の店員が出てきた
その姿を見つけた途端、足を止める
「どうされました?」
切れ長の目に、黒縁のメガネ
さっぱり切られたアシンメトリーの髪
目の前に現れたその姿を、睨みつけた
「こんにちわ」
自分でもビックリするぐらい低い声が出た
私の姿を見て男性は少し目を見開いて驚いていたけど、すぐにいつもの落ち着いた雰囲気に戻った
「やぁ、いつかの火傷してしまった子のお友達じゃないですか。どうされました?」
「その火傷の友達についてです」
白々しく笑顔を作る彼を睨みつけて言葉を落とす



