「部活も楽しかったけどさ! やっぱ高校生といったらこうだよっ」
ペロリとケーキを平らげ、紅茶のお代わりまで頼むユウキ
部活の名残惜しさは、すべて無くなったみたいだ
それにしても、本当にこんなに食べて太らないなんて羨ましい
ってゆうか不公平だ・・・
「でも、遊んでばっかりいられないよ~。また来週模試だし、私もう毎日勉強ばっかりだよ・・・」
と、少し疲れた様子のアヤカが、項垂れながらそう呟いた
その言葉を聞いて、思わず飲んでいた紅茶で咽返る
「アヤカ進路決まってるの!?」
勝手にアヤカは進路は決まっていないと決めつけていた私は、アヤカの発言にヒヤッとする
「うん。高校卒業したら、美容師の専門学校に行こうと思ってるの」
そう言ってカバンの中から、専門学校のパンフレットをごっそりと取り出したアヤカ
既に、いくつかのパンフレットにポストイットが張ってある
「すごい! 美容師目指してるんだっ」
アヤカの取り出した大量のパンフレットをガサガサと開けては見る私とユウキ
「うん。小さい頃からなりたかったんだ。髪アレンジしたりするの好きだし」
ほんわかして、マイペースなアヤカ
きっと進路の事なんて考えてないと思った
でも3人の中で1番しっかりと将来を見つめていたのは、アヤカだった
また私は取り残された様な、ずっしりとした気持ちになった
も――!!
みんなそんな焦って進まないでよ――!!



