町中から外れた住宅街の中を通る道路を、重いエンジン音を鳴らしながら私を乗せたバスが進んでいく。
学校からは正反対の場所にいるのに、制服を着てこんな場所にいる違和感を感じながらバスに揺られて外を眺めていた。
この地域のバスはもう何年も使っていない。
病院自体が久しぶりと言うのもあるが、私の住む地域からは槍倉駅を挟んだ地域にあり、遠出は勿論大抵の用事は駅中で済んでしまうしで、この地域にはよっぽどの事がなければ来ることはない。
人も疎らな車中、みんな目的地が同じなのか、乗車する人はいても降りる人は見られない。
最終停車の駅前まではしばらくありそうだ。
「六東台(ろくとうだい)三丁目、六東台三丁目でございます。」
名だけしか知らない地域の名前を言うアナウンスが聞こえ、誰かが乗車する。
名前だけしか知らないのも無理はない。
その回りの家々は結構な高級住宅地だ。
一軒一軒の間が広く、家自体も勿論大きい。
この場に私と親密に結び付きそうな縁は無いに決まっている。
っと、思っていたが・・・
「あらっ?祥子じゃない。こんな時間にこんなところでどうしたのかしら?」
「えっ?」
不意によく知る声に呼ばれ、外に向けられていた視線を車中に向けた。
この気品ある中にも、多少のフランクさを兼ねた話振りは言うまでもなく沙冬美だった。
この地域に住んでいるとは聞いていたが、まさか六東台の高級住宅地が集まる三丁目にいるとは思わなかった。
「沙冬美ちゃん、こんなところに住んでたの?」
「そうよ。いつもここからバスの乗り継ぎで学校に通ってるわ。」
「沙冬美ちゃんってやっぱり・・・」
「?」
お金持ちなんだなぁ、っと言いかけて言葉を飲み込んだ。
沙冬美ちゃんはそう思われるのを良く思ってないのを知っているから。
学校からは正反対の場所にいるのに、制服を着てこんな場所にいる違和感を感じながらバスに揺られて外を眺めていた。
この地域のバスはもう何年も使っていない。
病院自体が久しぶりと言うのもあるが、私の住む地域からは槍倉駅を挟んだ地域にあり、遠出は勿論大抵の用事は駅中で済んでしまうしで、この地域にはよっぽどの事がなければ来ることはない。
人も疎らな車中、みんな目的地が同じなのか、乗車する人はいても降りる人は見られない。
最終停車の駅前まではしばらくありそうだ。
「六東台(ろくとうだい)三丁目、六東台三丁目でございます。」
名だけしか知らない地域の名前を言うアナウンスが聞こえ、誰かが乗車する。
名前だけしか知らないのも無理はない。
その回りの家々は結構な高級住宅地だ。
一軒一軒の間が広く、家自体も勿論大きい。
この場に私と親密に結び付きそうな縁は無いに決まっている。
っと、思っていたが・・・
「あらっ?祥子じゃない。こんな時間にこんなところでどうしたのかしら?」
「えっ?」
不意によく知る声に呼ばれ、外に向けられていた視線を車中に向けた。
この気品ある中にも、多少のフランクさを兼ねた話振りは言うまでもなく沙冬美だった。
この地域に住んでいるとは聞いていたが、まさか六東台の高級住宅地が集まる三丁目にいるとは思わなかった。
「沙冬美ちゃん、こんなところに住んでたの?」
「そうよ。いつもここからバスの乗り継ぎで学校に通ってるわ。」
「沙冬美ちゃんってやっぱり・・・」
「?」
お金持ちなんだなぁ、っと言いかけて言葉を飲み込んだ。
沙冬美ちゃんはそう思われるのを良く思ってないのを知っているから。

