「ん……?どうしたの?」

不思議そうに俺の顔を覗く美紅。

「……別に……」

そう言った時頼んだ品が俺らの所に運ばれてきた。

「うわー!!おいしそう!!」

料理を見てテンションが上がってる美紅。

その頃の俺はもう美紅のことが頭から離れないでまともに飯も食えなかった。


カフェを出た時にはもう雨がやんでいた。

「じゃあね」

手を振って俺と反対方向に歩き出す美紅。

「美紅!!」

俺は叫んでいた。

立ち止まって振り返って俺の方向を見る美紅。

「……美紅は笑っていたほうがいいぜ?」

美紅に向かってそう笑って言った。

「……えっ……?」
「じゃあな」

俺は美紅に手を挙げて美紅の反対方向に歩き始めた。


俺……美紅のこと気に入った……。

「美紅か……またどっかで会えねーかな……」

俺は足元を見ながら呟いた。