[完]俺様くんがスキなんです!!

「ん……」
「え……?」

俺は美紅が持っていた鞄を持つ。

「いいから……」
「でも「大丈夫だから……心配すんな」
「……ありがと……」

それから俺達は学校を後にしたが……

「……」
「……」

お互い無言……。

まぁ、あたりまえだろうけどな?

美紅はいろいろ思い詰めてるんだし……

お互い無言のままいつもの別れる場所に来る。

「ありがとね……?それと心配掛けてごめんね?」

そういって無理して切なく笑う美紅。

そんな顔が俺には見たくなくて……

「……風磨?鞄……」

美紅の鞄を頭の上に上げる。

そしてそのまま美紅の家の方向に歩き出す。

「風磨?」

美紅もとぼとぼと不思議そうに後ろを歩いて来る。

「風磨……」

すると美紅の足音が止まった。

不思議に思って後ろを振り返ると……

「え……?」

美紅は静かに涙を流していた。