「あの…大宮咲羅(おおみやさくら)と言います。残り1年ですが最高の小学校生活にしていきたいと思うので、仲良くしてください。よろしくお願いします。」
そう言い終わったあと拍手が巻き起こった。
あまり人前に出ることが苦手だから
足がすごい震えてる。
席につくまでにもみんなからは
よろしくねーとか可愛い!とか
言われてたけど、そんなことないんだけどなぁ
絶対みんなの方が可愛いよ
私の席は1番後ろで1番端。
目立たないからよかった
指定された席につき一息。
ここがあと1年過ごすとこかぁ
友達できるかな…
なんかみんな大人っぽいから
ついていけるか不安
……ねぇね
………ねぇってば!
「え?」
玲太「あ、気づいた。
どーも、俺山口玲太(やまぐちれいた)。よろしくな?」
急に話しかけてきたのは
左隣にいる人
左手を机につきあごを抑えている
とびっきりの笑顔で言われた
これにキュン死する女子はたくさんいるだろう
玲太「おい?聞いてんの?」
「あ、ごめんなさい。」
玲太「面白いね」
「え、なんでですか?」
玲太「んー、何となく?」
「え?」
玲太「気にすんな!」
ちゃんと2人で会話したのはこれくらい
そう、これがあなたとの出逢いだ
