空を見上げて

空が気にならないって言えば嘘になる。
でも、私には一樹がいる。
一樹という彼氏がいる。
「えー！違う違う！それにうち、好きな人いるし♪」
「えー！このクラスの人？」
私は首を横にふった。
「ううん。違うクラス。でも、会いに行くよ！だって大好きだもん！」
「そうなんだー！今度紹介して♪」
「オッケ！ところで美咲は？好きな人とか、彼氏とかいんの？」
美咲が下を向いて、
「いないよ！私、男友達ばっかなんだよね！恋愛対象とか見れないし！」
「空クンとも友達？」
言ったあと、私は何聞いてるんだ！って心の中で思った。
「うん！友達〜！空さあ今本読んでておとなしそうだけど、休み時間ヤバいから！」
「なんで？」
「かなりうるさいから！」
「えー！超意外！」
私は驚いた。
あんなにおとなしそうなのに…
「あと口悪いから！今話しかけてみる？」
私は小さく首を縦にふった。