「ふーん。そうなんだ。麻実可愛いしね。あんた…空のタイプでしょ?」
「確かに麻実可愛いし、俺の理想の女だし。告られたとき、マジ嬉しかった。」
…私はなぜか麻実に嫉妬した。
自分でも分かんない。なんで嫉妬してるのか。
でも、嫉妬してた。
「だよねー!女の私でも惚れるもん!」
「香菜も可愛いよ」
私は耳を疑った。
空が…私を可愛いって言ってくれた!?
「外見はな」
ガーン
次の空の一言で、嬉しさが飛んでいった。
「空ーーーー!一言余計だーーーー!」
「だって本当のことだぜ。性格男みたいだし。」
「うっさいバーカ!」
「そういうところが男みたいだし。」
「女らしくなくていいもん!これが本当の私なんだから!」
「もう2人とも!ケンカはそれくらいにして!」
美咲が言った。
私は空がいない廊下側を見た。
1人スネて。
「もう…香菜…空…」
美咲が呆れたように言った。
私は、嬉しくもあり、悲しくもあった。
女友達になれて、空といっぱい話せて、幸せだったよ。
でも、私の親友・麻実の彼氏なのがすごく悲しかった。
麻実に出会って初めて嫉妬をした。
いや。
生まれて初めてかも…