目的地である喫茶店に着いたときには呼吸困難になるんじゃないかって位息が乱れていた。
深呼吸して店の扉を開ける。
「いらっしゃい、梨玖ちゃん」
色とりどりのケーキが並んでいるショーケースの向こう側で綺麗な女性が微笑んでいた。
「こんにちは」
そう言ってぺこりと頭を下げた。
「サユリたちならいつもの席よ」
「ありがと、サユママ」
彼女はサユママこと浜山英里さん。この喫茶店のパティシエ。
あたしはサユママに笑顔を返して、奥にあるいつもの席へ向かった。
いつもの席にはタカとサユ姉が向かい合うように座っていた。
「おまたせ!ってタカ!おいてくことないじゃん!!」
テーブルに着いて真っ先にタカに文句を言い放った。
「マサ兄の罰は受けたくなかったから」
仁王立ちで睨んでみたものの、タカはこれっぽっちも気にすることなく、クールに受け流された。
「薄情者!!」
サユ姉はあたし達のやりとりをにこやかに見守っている。
サユ姉こと浜山小百合。英里さんの娘で、あたしとタカより1つ年上の美少女。
「あれ?マサ兄は?」
席に座っているのはサユ姉とタカだけ。肝心の人物の姿はない。
あたしの質問にサユ姉が口を開いた。
「マサキなら……」
「遅いっ!」
「ウギャッ!!」
突然後ろから羽交い締めにされた。
「お前色気ねぇなー。『ウギャッ!!』って」
そう言って爆笑するマサ兄。
深呼吸して店の扉を開ける。
「いらっしゃい、梨玖ちゃん」
色とりどりのケーキが並んでいるショーケースの向こう側で綺麗な女性が微笑んでいた。
「こんにちは」
そう言ってぺこりと頭を下げた。
「サユリたちならいつもの席よ」
「ありがと、サユママ」
彼女はサユママこと浜山英里さん。この喫茶店のパティシエ。
あたしはサユママに笑顔を返して、奥にあるいつもの席へ向かった。
いつもの席にはタカとサユ姉が向かい合うように座っていた。
「おまたせ!ってタカ!おいてくことないじゃん!!」
テーブルに着いて真っ先にタカに文句を言い放った。
「マサ兄の罰は受けたくなかったから」
仁王立ちで睨んでみたものの、タカはこれっぽっちも気にすることなく、クールに受け流された。
「薄情者!!」
サユ姉はあたし達のやりとりをにこやかに見守っている。
サユ姉こと浜山小百合。英里さんの娘で、あたしとタカより1つ年上の美少女。
「あれ?マサ兄は?」
席に座っているのはサユ姉とタカだけ。肝心の人物の姿はない。
あたしの質問にサユ姉が口を開いた。
「マサキなら……」
「遅いっ!」
「ウギャッ!!」
突然後ろから羽交い締めにされた。
「お前色気ねぇなー。『ウギャッ!!』って」
そう言って爆笑するマサ兄。


