「何か、そんなに驚くことがあったか?」 「俺達は会津藩のお抱えなんだよ」 「・・・そうか」 普通だったら、自身の出身藩のお抱えがいたら嬉しいものじゃないのか?と土方が不思議に思うぐらい美土里の返事は気持ちの沈んだものだった 「まあ、お前が間者ではないことは分かったからもう帰っていいぞ」 「ああ」 美土里がそう言って土方の部屋の障子を開けた時眩しい朝日が部屋に飛び込んで来た