どんなに忘れようとしても、泣いてすがりたくなる時は真っ先にゆうタンを思い出してしまう。




ねえ、ゆうタン
覚えてますか?


一緒に乗ったね、あのボート。
今でも榛名湖に浮かんでるかな?

一緒にこっそり書いたね、あの落書き。
今でも残ってるかな?


それから

それから…


想い浮かべるといくつもの情景が


後から

後から…



その時感じた冷たい風や雨のしずくまで
まるで昨日事のように思い出す。



あんなにもあたしを激しい想いにさせてくれたゆうタン。




涙する日はいつもゆうタンにすがりつきたくなった。




痛い

消えることなく心の奥底で
いつまでもくすぶり続ける

忘れていたはずなのに
目が覚めて濡れたほほに気がつく

あの頃の、あの時の、あの思い出の

微かな傷跡が

染みついて
消えない…