ねえ、ゆうタン

今何を思ってるの?


ねえ、ゆうタン

どうしていつまでもあたしの心の奥にあなたがいるの?




あんなことがあった後でも、やっぱり隆司は常に優しかった。


それにいつもきめ細やかな気遣いをしてくれる。

道を歩く時は必ず車道側を歩いてくれるし、飲食店ではあたしを通路側じゃなく奥の席に通してくれる、割り箸まで割って渡してくれたりした。


常にレディファーストだ。


あたしはその優しさに包まれながら、誕生日のあの日の出来事を

あの心がときめいた瞬間を消し去る方向に持って行った。


そしてまた平穏な日々が続いていた…