肌寒さが少し寂しさを感じさせる11月。


隆司と付き合ってから初めてのあたしの誕生日。

隆司は誕生日の前日に九州から会いに来てくれた。

いくつになっても誕生日を誰かに祝ってもらえるのはやっぱり嬉しい。

それが好きな人ならもっと嬉しい。
あたしも隆司に祝ってもらえるのは嬉しい。


……って、思ったはずなのに……。


『あと、もう数分でしいタンの誕生日だな。』

『うん、18歳になる~♪』

『なんだって~?(笑)』

『はたち…』

『はい!31歳な(笑)』

『ぎゃぁ~~!!みなまで言うなぁ!(笑)』



ふたりでふざけあってた。


と、その時


あたしの誕生日に日が変わる真夜中の0時。
あたしのケータイが鳴り響いた。


知らないアドレスから1通のメール




『 happy birthday 』


そして、その後に続く英文。
直訳すると意味がわかんない…

何かの歌詞みたい?



でも
だけどね


このメールはゆうタンからのメールなの。


だって…

だって……



このメールアドレスはゆうタンのアドレスのアルファベットが一文字違うだけなんだもん。


こんな事するのはゆうタンしか居ないもん。