『由香、ちゃんと使い捨てカイロ貼った?』
『背中とお腹に貼ったよ。靴用のはどこ?ママ?』
大晦日の夜から初詣に出発するから、あたしと娘は防寒対策中。
体中に使い捨てカイロを貼って、その上ポケットにも貼らないカイロを忍ばせる。
『そんなに体中に貼らなくても…(笑)』
あたしたちを見て苦笑するゆうタン。
『『だって、寒いもん!』』
あたしと娘は声をはもらせる。
『はいはい(笑)』
『ゆうタンは肉じゅばん着てるからいいけど、あたし皮下脂肪少ないから寒いもん(笑)』
そういって、あたしはゆうタンのお腹をぷにゅとつまんでみる。
『こら~!肉つまむな~~~!!』
『『きゃははははは!』』
そうやってゆうタンとあたしと娘の3人ではしゃぎあった。
今年初めてゆうタンとお正月を過ごすことができる。
2年前ゆうタンが大阪に居たのに、あたしはまだ離婚してなかったから一緒に過ごすことなんてできなかった。
そして次の年には、お互いどこでどう過ごしてるかなんて知る由もなかった。
出会ってから3年目で初めて一緒に迎えるお正月。
3人で大阪天満宮に行ってお参りをした。
『わ…待ってゆうタン。』
あまりの人の多さではぐれそうになる。
『ほら、2人ともこっち。』
そう言って、あたしと娘の手を引いて導いてくれるゆうタン。
頼もしいゆうタンの大きな背中を見ながら、ずっとこの後ろを付いて行きたいって思った。
ずっとゆうタンについて行きたいよ
この先の人生もずっとずっと
あなたについて行きたい