あの旅行から、もう数か月が過ぎた。



 相変わらず俺はユウを溺愛していたし、前よりツンとしてはいるけどユウもまんざらではない感じ。



「兄ちゃん、ここ分かんないんだけど」


 って、教科書とノートを持って俺の部屋に来たりすると、自分の勉強はよそについつい張り切ってしまう。


「ユウ。トウマだって勉強しないといけないのよ」


「だって兄ちゃんに聞いた方が早いし分かりやすいんだもん」


 なんて可愛い事を未だに言ってくれる。