「あら。遅かったじゃないの」 「ったくー。子供がこんな時間まで出歩いてー!」 部屋に戻ると、母さんたちはすっかり酔っぱらっていた。 「全部の風呂に入ってたんだー。おかげで手がふやけちゃったよ」 俺が両手を母さんに見せると、ユウの顔をちらっと見た。 「ユウがワガママ言ったんでしょ?」 「いいのいいの。俺も楽しかったし。俺達先に寝てるね」 「好きな方の部屋で寝ていいぞ」