入ってみると、凄く広くて、綺麗で、ひとはまばらだった。 「すげー……」 「岩盤浴とかもあるみたいだぞ」 温泉がいくつもあるので、ユウは全てに入りたがった。 父さんは早くお酒を飲みたかったらしく、一人でそそくさと出て行ってしまった。 「母さんと先に部屋に戻っているからな。ユウの面倒見てやってくれ」 「うん」 俺はユウに付き合い、全てのお風呂を堪能した。 指がふやけてきても、そんな事は気にならない。 もうゆっくり出来る時間が少ないと分かれば、全力で楽しまないと。