「ずるい! 兄ちゃんのハンバーグの方が大きい!」


 俺のハンバーグと自分のハンバーグを見比べて駄々をこねる可愛い俺の弟、ユウ。


「いいよ。取り替えっこしてやる」


「わー! マジ!? さんきゅ!」



 まだまだ成長盛りのユウは、中学二年生になったばかり。


 俺とは歳が三つ離れている。


 早く兄ちゃんみたいに髪を染めたいとか、兄ちゃんみたいに背が高くなりたいとか、可愛いヤツ。



 俺はハンバーグが小さかろうが、どうでもいい。


 ユウが幸せなら、ユウが満足なら俺も満足だし、幸せなんだ。